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元バーテンダーによる誰でも分かるモルトウイスキー仕込みの話

投稿日:2016年8月14日 更新日:

難しい単語等をなるべく分かりやすく丁寧に解説する「元バーテンダーによる誰でも分かる」シリーズの第2回目です。

今回はモルトウイスキーの製造工程「仕込み」のお話です。

※他の製造工程はこちらにまとめてありますので、どうぞ。
元バーテンダーによる誰でも分かるモルトウイスキー製造工程まとめ

仕込みとは

仕込みとはモルティングした麦芽を温水につけ、麦汁を作ることです。
モルティングに関しては第1回にて解説しています。

麦芽を糖化させる

麦芽をマッシュタンという釜に入れて温水と混ぜ合わせます。
この温水のことを仕込み水といいます。
麦芽と温水を混ぜ合わせることで、麦芽のデンプンが糖に分解されていきます
この液のことを麦汁といいます。

仕込み水について

仕込み水はウイスキーを作るうえでとても大事なもので、風味にも影響を与えます。

この仕込み水にはミネラルを含んだミネラルウォーターが使われます。
ミネラルウォーターは硬度の違いによって硬水軟水に分けられます。
硬度はマグネシウムとカルシウムの量によって決まります。
多く含まれている水を硬水。
少ない水を軟水と呼びます。

一般に軟水は軽くまろやかで飲みやすく、硬水はしっかとして重い印象です。
日本の水はほとんどが軟水になります。
逆にヨーロッパには硬水が多いです。
有名な「エビアン」も硬水になります。

一般に仕込み水には軟水が向いているとされてますので、スコッチの仕込み水はほとんど軟水であります。
(※有名なグレンモーレンジは硬水)
この仕込み水が硬水なのか軟水なのかというのが、どういう意味があるのかといいますと、ウイスキーを割って飲む時に関係してきます。

実は軟水で仕込まれたウイスキーは軟水で割ると美味しいのです。
仕込み水が硬水の場合は硬水で割ると美味しくなります
本当のベストを言えば仕込み水と同じ水で割るのが理想的なんですが、そうもいきません。

もし加水したウイスキーがいつもと違う味だったら水を疑ってみてください。
ヨーロッパの硬水のミネラルウォーターで割っていませんか?
ウイスキーは繊細なお酒です。
そこまでこだわって飲むとより一層美味しくなりますよ。

ロート
ヨーロッパは硬水の地域が多いのですが、スコットランドは軟水だそうです。

仕込み水に関する逸話

最後にちょっとした逸話を紹介したいと思います。
元バランタインのブレンダーであるジャック・ガウディのお話です。
(ブレンダーは超人的な嗅覚を持つ)

ある時、サンプルで送られてきたオールドプルトニーを飲んでジャック・ガウディは違和感を感じます。
通常このウイスキーには含まれない絶滅危惧種の花の香りを嗅ぎ取ったのです。
しかし、そんな絶滅危惧種の花の香りが入る訳はありません。
誰もそんなことは信じていませんでした。

そこで納得のいかないジャック・ガウディは調査団を派遣することにしました。
すると、信じられないことに仕込み水に使った川の上流にその絶滅危惧種の花の群生地を発見したのでした。

これは超人的な嗅覚を持っているからこその逸話ですが、仕込み水が確かにウイスキーに影響を与えてる証拠になる話ですね。
知れば知るほど面白いウイスキー。
探求の道は終わることがありません。

>>ウイスキー製造方法に戻る➡︎『元バーテンダーによる誰でも分かるモルトウイスキー製造工程まとめ』


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