ウイスキー

元バーテンが初心者にお勧めするウイスキーの始め方

今回は元バーテンダーである私が、お勧めの「ウイスキーの始め方」を解説してみたいと思います。
「ウイスキーの始め方」とは何ぞやと思われるでしょうが、難しいことはありません。

「簡単に自分好みのウイスキーを探す」ためのスタートの仕方を説明します。
「ある2本のウイスキーを飲みくらべる。」
たったこれだけで、理想的なウイスキーの始め方が出来るでしょう。

ウイスキーの楽しみ方で、まずこれだけは押さえておこう

まず、ウイスキーを楽しむ上で欠かせないのは「香り」です。
ウイスキーは「香りのお酒」とも言われています。

みなさん、何かを食べたり飲んだりする時に「香り」をどれくらい重要視しているでしょうか。
「味」はもちろん大事ですが、それと同様、もしくはそれ以上に「香り」というのは大切なのです。

味覚は実は基本的に「甘味、酸味、塩味、旨味、苦味」の5種しかないと言われています。
(辛味や渋味は純粋な味覚ではありません。)

それに対し嗅覚は1万種以上を嗅ぎ分けることが出来ると言われています。
つまり「香り」が「味」に与える影響は多種多様で、とても大きなものなのです。

ですので、ウイスキーを飲む時には存分に香りを楽しむようにしてください。
舌だけでなく鼻を含めた口腔全体で楽しむのです。

この「香り」を楽しむ感性がなければ、ウイスキーは舌に対してアルコールがキツイお酒としか感じられないでしょう。
舌だけで感じれば、爽やかな甘さのカクテルの方が確かに美味しいでしょう。
しかし、他のお酒には無い「これでもかと襲ってくる香り」がウイスキーの大きな魅力の一つなのです。

ロート
ウイスキーの香りに慣れると、他の香りでは物足りなくなってきます。。

自分好みのウイスキーを探す旅

ウイスキーは世界中で多種多様なものが作られています。
ワインと並び、最も幅も深さもあるお酒と言えるでしょう。

それゆえに種類も豊富で、味わいも色々なものがあります。
「Aのウイスキーは好きだが、Bのウイスキーは苦手だ」ということが良くあるのです。

ですので、まずは「自分好み」のウイスキーを探す必要があります。
一体自分は「どんな香りでどんなタイプのウイスキーが好みなのか」を探すのです。

実はこの「ウイスキー探し」は終わりのない旅のようなものです。
ウイスキーの種類は無限に存在するので、最高の一本に巡り会うために一生かけて旅をするようなものです。

最高の限定物などに出会えた時は、もう二度と飲めないわけですから、まさに「一期一会」
一生のうちにその夜にしか味わえない最高に至福の一杯となります。
また、定番のお気に入りの1本が見つかれば、自分が落ち着く故郷に戻ってきたような感覚になります。

ではウイスキー初心者はどうやって自分の好みを知ればいいのでしょうか。
まず、ウイスキーを飲み始めたばかりの時は「自分が好きな傾向」を探る必要があります。
大きなカテゴリー別に飲んでいき、段々と小さなカテゴリーに絞っていくことで「自分が好きなウイスキーの傾向」が見えてきます。

ロート
本当に美味しいウイスキーに出会えた時に発する言葉は「美味しい!」ではなく「すごい!」です。感動します。

慣れも必要

ウイスキーを好きになるには「慣れ」も必要です。
複雑でクセの強いタイプのお酒ですので、最初は拒絶反応が出るかもしれません

しかし、コーヒーなどの嗜好品に代表されるように、こういったものには「慣れ」が必要です。
最初は苦手だと思った部分が、段々と癖になり、好きに変わっていったりするものです。

そのためには、最初は「飲みやすく」する必要があります。
ウイスキーは一般に「ストレート➡︎ロック➡︎水割り➡︎ハイボール➡︎カクテル」の順で飲みやすくなっていきます。

ストレートできついならロック。それでもきついなら水割りやハイボール。
最終手段はコーラなどで割ってカクテルにするのも一つの手です。
そうすることでウイスキー独特の風味になれて、段々と飲めるようになっていきます

子供のころは苦手だったコーヒーの苦味がいつの間にか好きになるように、ウイスキーの風味も慣れれば抜け出せないほど好きになっていくでしょう。

ロート
多くの人と同じように私も最初はウイスキーが苦手でした。

まずはバーボンなのか違うのか

それでは、初心者におすすめの飲み方を紹介します。

現在ウイスキーは世界5大生産地として「スコットランド」「アイルランド」「カナダ」「アメリカ」「日本」が主な生産地となっています。
しかし、5大生産地がそれぞれで全然違う特徴を持っているわけではありません
また、同じ生産地の中でも特徴が違うので、うかつに生産地ごとに飲みくらべても中々自分の好みは分かってこないでしょう。

そこで、私はまずウイスキーを大きく2つに分けることを提案します。

それは「シングルモルトとブレンデッド」。ではなく「バーボンとそれ以外」です。

バーボンとはアメリカのウイスキーですが、ウイスキーの中でも特徴的な味わいがあります
私の経験では多くの人はまず「バーボン派」「非バーボン派」に分かれると感じています。

バーボン好きかどうかで、その後進む方向が大きく分かれていくでしょう。

この2本を飲み比べてみよう

それでは、私が初心者の人にまず飲み比べてほしい2本を紹介します。

バーボンは「ジャックダニエル」
非バーボンは「シーバスリーガル」

です。
値段も同じくらいの代表的なものをそれぞれ選びました。

ジャックダニエル ブラック

酒屋で1本2,300円くらい。
バーで1杯650円くらい。

バーボンの中でも特に人気の高い1本です。
リーズナブルですが、バランスが良く万人受けするウイスキー。
バニラやバナナのような香りで、甘めの味わい。

ウイスキーが苦手な若い人にもコーラで割ったジャックコークは絶大な支持を得てます。

シーバスリーガル 12年

酒屋で1本2,500円くらい。
バーで1杯600くらいです。

かなり飲みやすく、安定した味わいのスコッチウイスキー。
いわゆるブレンデッドウイスキーの代表的な風味とも言えます。

この値段の割には12年ものなので、ウイスキー嫌いの原因となるアルコールの刺激感も少ないのが特徴。
水割りでも人気があります。

飲み比べてみましょう

この2本はリーズナブルなわりに飲みやすく、万人受けするウイスキーです。
これ以上安いものは、最初はキツすぎるかもしれません。
また、飲みづらいと感じればソーダ割りやコーラ割りで舌を慣らしていくとよいでしょう。

この2本を飲んでみて、「自分はバーボン派か非バーボン派か」を判断してみてください。
もちろんどちらも好きな人も沢山いますので、好き嫌いを無理矢理つける必要はありません
私もどちらも好きですが、選ぶならスコッチという感じです。
そのような感じで選ばれて大丈夫です。

バーボン派のあなた

バーボン派のあなたは、そのままアメリカのウイスキーを飲み進めていくと良いでしょう。
バーボンにはリーズナブルで美味しいものが沢山ありますので、そのあたりから飲んでみることをおすすめします。

また、ワンランク上のバーボンも最近は人気がありますので試してみると良いです。
ただ、バーボン派の人はある程度この好みが分かったら同じものを飲み続ける傾向があります。
あまり浮気をしないようです。

というのもバーボン内では、それほど大きな風味の違いはありません。
ブランドを含めた好みの問題になってきますので、自分の好きなウイスキーが見つかればそれを長く楽しめるようになるでしょう。

>>おすすめバーボンの記事はこちら➡︎『元バーテンダーがオススメする王道スタンダードバーボン7選』

非バーボン派のあなた

今回、バーボンでない方を選んだあなたは、まだまだウイスキーの世界に繰り出したばかりです。
この先、ありとあらゆる種類のウイスキーに出会うことでしょうから、覚悟しておきましょう(笑)
長い旅になります。

まずは残りの3大ウイスキーやシングルモルトとブレンデッドの飲み比べなどをしていくことになります。

まとめ

ウイスキーは世界中で作られており、その多種多様な種類の為に好き勝手に飲んでいても訳が分からなくなってしまいます。
ウイスキーを楽しむためにも、こういったスタートの切り方を私はオススメしています。

「スコッチを飲んだことあるけど、私はウイスキー苦手で。。」と言ってる人でも、ジャックコークからウイスキー好きになったりするものです。
その無限の可能性をつぶさない為にも、ぜひ今回紹介した飲み方を試してみてください。


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